親切に道案内をしてくれた地元の漁師のおじさん
お待たせしました。大昔の旅のお話の続きです。
スペイン編
ここコンポステーラにいる間、ほんとに雨ばかりだった。
降ったり、止んだりを繰り返す天気のせいで、日本にいるときは、一年で一回見るかどうかの虹を、一日うちに何度も見ることができた。
今日は、ラ・コルーニャという町に行ってきた。
この町の人は、本当に親切で優しかった。豊かな雨とそれに育まれる緑、そして美しい海のせいなのだろうか。
ガラスの街と呼ばれているマリーナ大通りで出会った地元の漁師の太っちょおじさん。
英語は出来ないと言いながらも、一生懸命この街の見どころを話してくれて、とうとうサン・アントン城まで連れて行ってくれた。
アントン城では、見学に来ていた大学の先生らしい人と学生さんが時間を割いて、博物館を案内して色々な事を説明してくれた。
16世紀に要塞として建てられた城だが、ローマ時代のものなども展示されていた。
一番印象に残っているのは、城の地下にあった牢屋だ。
潮が満ちると、囚人は溺れ死ぬ仕組みだとの説明に背中がぞっとした。
二人にお礼を言い、エルクレスの塔へ向かう。坂道を上ると、そこには大西洋が広がっていた。
この塔は、なんと2世紀ローマ時代に建てられた灯台だ。
18世紀に外部の修復がなされてるとはいえ、2世紀の日本って何時代?
荒れた大西洋から吹きつける風は冷たかったけど、地図を広げただけで、「どこへ行きたいの?」と話しかけてくれる人たち
、帰りに間違ったバスに乗った私たちを正しい路線まで無料で乗せって行ってくれたバスの運転手さん、
やさしい日本びいきのホスタルSUSOのおじさんとお兄さん。
そんな人たちとの出会いが私達の心をぽかぽかにしてくれた、なんだか心温まる一日だった。
この街にずっといたい気がするけど、明日はまた次の町へと出発だ。まだまだ、先は長いのだから。
お話の続きはまたいつか・・・。