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この路地の先に・・その12

2009年09月12日

マヨルカ島に行く前に、もう一ヶ所行ってみたい所があった。
スペインとフランスの間に挟まれた小国、「アンドラ王国」だ。

ガイドブックには、とりわけ見どころもないというような事も書いてあったのだが、
税金も軍隊もない平和な国を見てみたかった。

ガイドブックに書いてあった通りに行ったつもりだったが、汽車を降りて
駅員さんに尋ねたところ、「バスは一日一本で、もう出たよ。」とのこと。
「駅の前の宿に一泊して明日行くか、ひとつ前の駅まで戻れば、まだバスがあるからそれで行くかだね。」と言われた。
(梅子自動翻訳機によるものです)

気がつくと、確かに周りから聞こえてくる会話はいつしかフランス語になっていた。
いつの間にか、フランス側に入っていた私たちは、またパスポートを見せるのが大変なので、隙を見てフェンスがちょっと開いているところから、駅のホームに戻った。

再び汽車に乗り、ひとつ手前の駅まで戻ると、車内清掃のおじさんが私たちをアンドラ行きのバスまで案内してくれ、バスの運転手さんに
「こいつらを、アンドラまで頼むよ。」と声を掛けてくれた。
さっきの駅でお世話になった駅員さんが、お掃除のおじさんに私達の事を頼んでくれていたのだ。親切な人たちに出会い、他力本願のみで旅をしているような私達であった。








アンドラ王国は、きれいでのどかな国だった。雪の冠をかぶったピレネーの山の美しさと、澄んだ空気に、心が洗われるようだった。

と、ここまでは良かったのだが、明日のバスの時間を聞くため、インフォメーションに行くと、「明日は、ストでバスも汽車も動かないよ」とのこと。
もう~いい加減にしてよ!!なんで、こんなにストばっかり?!
とにかく明日中にバルセロナに帰らないと、マヨルカ行きのチケットがパーになってしまう。
明日帰る方法は一つだけ。朝8時に直接バルセロナ空港に行く、ミニバスが出るということで、仕方なく3000ペセタも払ってチケットを買った。
お金も無くなって、せっかく免税の国なのに買い物もできず、おまけに4月末だというのに、雪まで降り出す始末。

さっきまでの、すがすがしい気分はとうに消えうせ、来なきゃよかったと後悔している私達であった。
乙女の心は、ピレネーの山の天気のごとく移りやすいのだ。こんな夜は早く寝るに限ります。