プレーボール!!

梅子

2009年05月15日 10:01





今日から、熊本県高校軟式野球大会が始まります。


九時半開始の第一試合で、うちの長男が先発ピッチャーとして出場予定です。
主人は、8時前にはいそいそと応援に出かけました。
私も、たまには長男の応援に行きたいのですが、店を閉めるわけにもいかず、いつも留守番です。


思えば、去年の春、我が家は無茶苦茶、暗かった。
学区外の枠は思った以上に厳しく、長男の頑張りも及ばずに公立高校に不合格。
仕方なく、滑り止めの高校に進学しました。
それでも、気持ちを切り替え、本人は野球部入部に夢を膨らませていたようです。
親には、もちろんそんなこと無理とわかっていますが、
本人の夢は「甲子園出場!」。


親としては、勉強も頑張ってもらわないという気持も強く、
進学クラスの中で唯一、部活もできるクラスに入れました。
ところが、長男は、それに「課外ばっかりで部活ができん!」と激怒。
入学式から喧嘩でした。


それから数日後、こんなメールが届きました。
「今日、硬式野球部行ったけど、新入部員が100人いた。
寮の自習時間に間にあうようには帰れないから、レギュラーになれるのも難しいし、勉強もできん。
どうすればいいかわからん。」



電話すると、もう半泣きの様子。
私は、なんだかもう不憫で「文武両道が理想だけど、あなたが生きているだけで幸せだから、野球か勉強、どちらかを選んでいいよ。」ということを伝えました。
それから主人とも色々話したようでした。
で、彼の出した答えは「俺も、将来の事も色々考えているから、軟式野球部に入って勉強も頑張る。」
それからは、吹っ切れて素晴らしい仲間との出会いもあり一年生からレギュラーとして試合にも出させてもらい高校生活を楽しんでいるようでした。
寮生活で、洗濯、掃除も自分でしなくてはいけないし、自宅の様に冷蔵庫を開ければいつでも好きなものが食べられるとい事もない中、後期の成績ではクラスで一番を取る頑張りを見せてくれました。



でも、やっぱり軟式は硬式に比べて地味だし、夏の大会でもテレビに取り上げられることもありません。
私の心の中には、「無理をさせたのかな~。もう少しレベルの低い高校を受けて硬式野球をさせてやった方がよかったじゃないかな~。」と、申し訳ない気持ちが常にあったのが正直なところです。

先日のGWに一日だけ休みがあって家に帰って
「俺、今の高校に行って本当によかった!!」という言葉を彼から聞いた時、
やっと心のもやもやが消えた様な気がしました。
この前のメールに「母の日に何にもしてあげられんで、ごめん。今度帰った時はなんなりと。」
な~んて書いてありましたが、この言葉が何よりのプレゼントでした。



さあ、もう試合は始まっています。離れていてもいつも、息子の応援団長です。
       「がんばれ~!!」



おかげさまで一回戦勝ちました!


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