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その路地の先に・・その5

2009年04月09日

スペイン編の続き


安い宿も見つけ、しばらくはマドリッドを拠点に近郊の町に小旅行。

その日は一泊でラマンチャのあのドンキホーテが向かって行ったような風車を見に行く計画を立てた。
まずは、スペインの国鉄レンフェの一か月乗り放題パスみたいなものを購入。
窓口では、「キャッシュか?カードか?」と聞かれたスペイン語がわからず、戸惑ったがなんとか無事買うことができた。窓口のおじさんと隣に並んでた人が一生懸命、現金とカードを見せて説明してくれるもんだから、隣に並んでいたおばさんが笑ってたっけ。

有名な観光地や名所もたくさん訪ねた旅なのに、覚えているのは、言葉の通じない人たちから受けた親切や笑顔の方が多い。不思議なものだ。


かなり長い時間、駅で列車を待ちそろそろホームへ出ようという時になって、案内板からいきなり私たちが乗るはずだった汽車の表示が消えてしまった。
「何で?何番ホームか分からなくなったじゃん!」
インフォメーションには長蛇の列。これじゃ間に合わない。
こうなれば、その辺にいる人に聞くしかないでしょ!!

近くを通りがかったおばさんに切符を見せながら、当然日本語で
「ここに行きたいんですけど、どこのホームにいけばいいんですか?」
「急に案内が消えちゃたんです!!」

そのおばさんは、切符を見てスペイン語でこう話した。
「あら~、私いまここに行く人をお見送りにきたのよ!!
ほら、あそこを歩いている人たちよ。あの人たちについていけば大丈夫よ!!」

(これはすべて私に内蔵されている梅子自動翻訳機*によって翻訳されたものです。)

***梅子自動翻訳機とは、その場の状況と想像力および勘80%、英語、スペイン語の知識20%をフル回転させて働く高機能の翻訳機です。しかも、スペイン語はほとんどが食べ物の単語で構成されています。***


その人たちに付いていって、着いた所はなぜかバスターミナル。
「???」
切符をバスの運転手さんに見せるとうなずいて「乗りなさい」の合図。
「もう、何?!わけわからん!!」
そのうち、なんとなく「突然汽車はストに入ったらしい」ということがわかってきた。
日本では信じられないが、これがもうしょっちゅうで、ほんとこのストには泣かされた。

一度は寝台列車で、夜中にいきなり起こされてバスに乗り換えさせられたもんね。
みんな、たいして文句も言わないんだから、お国柄なんですかね~。

バスはブドウ畑の中を走り続けていたが、空腹に耐えかねた乗客からついにブーイングが出始めた。乗客たちは、やっとあった一軒のレストランの前に無理やりバスを止めさせると店の中へと消えって行った。わたしたちは、みんなが満足してまたバスに戻って来るまで、バスの中で持っていたパンなどで空腹を満たした。

結局、ガイドブックには汽車で2時間と書いてあったカンポデ・クリプターナに着いたのは、駅を出て6時間後、朝ホテルを出てから10時間が経っていた。長い一日だった。

続きはまたいつか・・。





         スペインの時間はゆっくり過ぎていきます。まだロバも現役です。