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サハラ砂漠での一夜

2011年01月13日

この路地の先に・・その33




こんな、砂漠の中にホテルが存在しているということさえびっくりだったけど、
ちゃんと、シャワーはお湯も出て、砂まみれの私には嬉しかった。

そして、夕食の後、いきなり始まった旅人達の音楽会は鳥肌ものだった。

聞きなれないアラブの旋律。
けれど、そのリズム感は、やはり、アフリカの人たちなんだな~ということを強く感じさせた。




どこか不思議な世界に迷い込んだ様な感覚に見舞われながら、屋上へ登ってみると、
そこでは、今まで見たこともない、そして、たぶん二度と見ることができない無数の星が煌めく夜空が私を迎えてくれた。

あたりは、全く人工的な光のない漆黒の闇。ただ、ただ月と星たちだけが美しく輝いていた。
聞こえるのは、風の音だけだ。

このまま、ホテルの部屋なんかで寝るなんてもったいと思った私は、毛布にくるまり
一晩中、屋上で、星を見ながら過ごした。この夜の星空は一生忘れないと思いながら・・。


夜が明け、星の輝きも薄れる頃、私は立ちあがり屋上からあたりを見回すと、
やはりそこは、砂一面の世界が広がるサハラだった。

子供の頃、宮崎に子供の国という遊園地があって、何度か連れて行ってもらった事があった。
そこで、子供たちに一番人気のアトラクションは、本物のラクダに乗って園内を一周するというものだった。私は、それに乗りたくてたまらなかったが、きっと料金が高かったのだろう。子供ながらに、遠慮して、とうとう乗りたいとは一度も言いだせなかった。

しかし、こんな所で、その夢が実現するとわね。
きっと、いままでいい子にしていた神様からのご褒美にちがいない。